従来の理論ではとらえきれない
スポーツ消費者の意識と行動
ミクロの視点では、「スポーツ消費者」の意識や行動を明らかにすることが中心的なテーマになっているそうだ。スポーツ消費者とは、スポーツを観戦するファン、フィットネスクラブの会員など「スポーツ自体を消費する人」のことだというが、一般商品の消費者とは異なる特徴があるのだろうか。
「スポーツ消費者の意識や行動は、基本的には一般商品の消費者と共通項が多くなります。ただ、スポーツ消費者にはやや特殊な面もあります。たとえば、予測できないものに対して支出をします。クラシックコンサートなら、最高のパフォーマンスを期待できることはチケットを購入する時点で分かっています。ところが、スポーツの試合はどうなるか分からない。まったく予測がつかないけれど、その反面、滅茶苦茶エキサイティングできるかもしれない。
あるいは、一般商品なら品質が悪ければ、再びその商品を買うことはないでしょう。しかし、スポーツチームのファンの場合、試合のパフォーマンスが悪くても、チームがボロ負けしても、何度でもスタジアムに足を運ぶ人がたくさんいます。
このように、スポーツ消費者の意識や行動は、従来の消費者理論では説明できない部分もあるのが特徴です。そうした非合理的な部分も含めてスポーツ消費者の意識や行動を明らかにしていくことが、スポーツマーケティングの重要なテーマになります」
《つづく》
(次回は最終回、「ファン意識や行動を解明し新たな研究を開始する」です。)