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スポーツファンの意識や行動を解明するのは簡単ではなさそうだが、原田先生の研究室ではこれまで数多くの調査でその実態を探ってきた。その一例として、2008年10月にまとまった調査結果の概要を教えていただくことにした。
スタジアムでのインタビューで
揺れ動くファンの感情を分析
この調査は、Jリーグのあるチームのファンを対象に、試合当日のスタジアムでインタビューとアンケートを実施したもの。実施時期は2007年9月。そのうちインタビューは、調査する人が被験者と行動を共にしながら発言を記録し、その発言内容から対象者の感情の揺れを客観的なデータとして分析するなど興味深い内容になっている。
インタビュー調査は、年齢やチームへの思い入れの程度(熱心なサポーター、一般的なライトファンなど)によるタイプ分けを行ったうえで、複数の被験者の協力を得て実施。そのうち、ライトファンの男性1人(観戦経験は多いが、調査したスタジアムは初めて)とライトファンの女性1人(観戦自体が初めて)をピックアップして分析している。
調査の時間帯は、(1)スタジアムに着いてから観客席に入るまで、(2)観客席に入ってから試合開始まで、(3)試合開始から試合終了まで、の3つに分けている。被験者の感情は、「不満足」「中立的」「満足」「感動」の4つに分類。さらに、それぞれの程度を5段階に分けて評価。こうして、被験者の感情の揺れを時系列でグラフ化し、客観的に分析できるようにしている。
「被験者の男性ファンは、試合が始まるまでの2つの時間帯では感情の揺れが少ないですね。『中立的』と『満足』が多くて、一部で『不満足』があり、観客席に入った瞬間や応援歌を聴いたときは『感動』を感じています。
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原田 宗彦(はらだ むねひこ)
1954年、大阪府生まれ。京都教育大学教育学部卒業。筑波大学大学院体育研究科修了。ペンシルバニア州立大学博士課程修了(Ph.D.)。鹿屋体育大学助手、大阪体育大学講師、フルブライト上級研究員(テキサスA&M大学)、大阪体育大学体育学部教授を経て、2005年から現職。主な著書に『スポーツ産業論』(編著/杏林書院)『スポーツマーケティング』(編著/大修館書店)『スポーツマネジメント』(編著/大修館書店)『スポーツイベントの経済学』(平凡社)などがある。
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