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近畿大学医学部(大阪狭山市、塩崎均学部長)では、大阪南部の司法解剖を担う法医学教室に、AI(Autopsy Imaging=死亡時画像診断)システムを導入した。これは、CTスキャナーと3次元画像処理ソフトを組み合わせた最新のシステムで、体内の状況を3次元(立体)イメージ画像で再現できるというもの。教室の専用としてこのシステムを導入するのは、国内で初めてのケースとなる。
同教室は大阪府下5大学の法医学教室のひとつとして、毎年、約200体の検案・司法解剖を行っているが、日本では、死因不明遺体の大部分が解剖されないまま死因決定されている。警察庁の統計によると、2007年度に死因不明の遺体は15万4,579体あり、うち司法解剖されたのは4.2%となっている。
これは死体検案の専門家が少ない、解剖する医師が少なく関連制度も脆弱などの要因によるものと考えられ、死因不明遺体の解剖率では米国の50%、英国の60%、フィンランドの100%と比べ、日本は著しく低い水準にとどまっている。この結果、検案・解剖という客観的証拠を欠いたままで犯罪捜査、裁判が進められることが多く、真実を解明するうえで、十分とは言えない状態が続いている。
AIシステムを活用すると、たとえば内因死では、予期しない出血など器質変化の発見が期待でき、外因死では、銃弾の位置を立体的に把握・構築できるなどの利点がある。今後、事件・事故などでの死因解明のスピードと正確さが格段に向上し、犯罪捜査に大きく寄与することが期待できる。
同学部は、この試みにより日本における「死因究明」が抱える多くの問題点を解決する先駆けとなり、医学のみならず社会に大きく貢献できるとしている。
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