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千葉県いすみ市にある県立岬高等学校(岡ア建一校長、生徒数325名)の「フードデザイン」選択者の普通科3年生18名(男子4名、女子14名)と園芸科3年生の希望者18名(男子8名、女子10名)の計36名(男子12名、女子24名)は、10月23日(金)に「食文化の伝承会」(太巻き寿司づくり)を行った。
この伝承会は、本校と夷隅地域農林振興協議会、千葉県夷隅農林振興センター、アグリライフいすみとの連携事業として、「夷隅地域の行事食(太巻き寿司)の調理実習をとおして、地域の食文化を理解するとともに食に対する関心を高め、併せて地域農村女性との交流により農業・農村生活をより身近に感じる機会を持つこと」を目的に、ここ十数年続いている。
太巻き寿司は全国的につくられているが、千葉県の太平洋沿岸から市原市以南の東京湾沿岸地域では個性溢れる花柄などを織り込んだ、他の地域では見られない太巻き寿司がつくられている。そのため、この太巻き寿司は千葉県を代表する食文化の一つとなっている。いすみ市も、家庭ごとに独自の花柄などを織り込んだ太巻き寿司がつくられている。今回は、基本的な花柄のチューリップと応用的な花柄のタンポポを織り込んだ太巻き寿司づくりを行った。
講師を派遣したアグリライフいすみは、夷隅地域の農村生活改善グループの連合会として、地域食文化の伝承・食育活動等に取り組んでいる農家のお母さんたちの団体である。
今回チューリップの花びらには、合成着色料を含むさくらでんぶを使用せず、この団体の研究成果であるムラサキイモで着色した寿し飯を利用した。
講師のお母さんは、生徒から見れば母親から祖母くらいの女性で、生徒1グループに1名の講師が担当し、海苔・寿し飯・具材の置き方、寿し飯での山と谷の作り方、巻きすの扱い方等を一人ひとり丁寧に、大きな声で説明し、時には手助けしていた。巻き上げた寿司を包丁で切らせ、断面の花柄を見て、丁寧に解説・アドバイスしていた。
2種類の太巻き寿司ができあがったころ、清宮教頭と講師代表の久我さんの挨拶の後、参加者全員で試食会を行った。生徒の多くから「参加してよかった」「うまく寿司ができた」「こんなに寿司がおいしいとは思わなかった」「家でもつくってみたい」との感想が、講師からは「生徒さんがとても元気で、若さを頂戴しました」「太巻き寿司はこの地域の文化です。これからもつくり続けてほしい」「寿司づくりで、米の消費拡大にご協力ください」との感想とお願いがあった。
担当教諭は、「インスタント食品全盛のこの時代に自ら調理することは、今後ますます重要になり、見直されると思う。生徒には、この伝承会をとおして生徒と講師との人と人とのつながりの大切さを実感してもらいたい。また、千葉県が全国に誇れる食文化の一つである太巻き寿司の伝承者の一人になってほしい。」と話していた。
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