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近畿大学生物理工学部(和歌山県紀の川市/本津茂樹学部長)は2010年4月、キャンパスの校内に、骨や歯の主成分であるハイドロキシアパタイト薄膜(ナノスケールアパタイト)の製造と医療分野などへの応用を研究する拠点施設「先進医工学センター」を開設する。
同学部では本津茂樹教授を中心とするグループが、チタンやステンレス鋼といった金属生体材料の表面にナノスケール(1000分の1ミリ)のハイドロキシアパタイトをコーティングした、「ハイドロキシアパタイトシート」を世界で初めてつくることに成功している。
ハイドロキシアパタイトは、生体との親和性がきわめて良好であり、従来からあるチタン性の人工歯根や人工骨にコーティングして、生体骨との結合力を飛躍的に高めることができる。また、筒状に巻いたり曲げたりできるハイドロキシアパタイトシートの特性を活かし、人工の血管や皮膚、角膜などを再生する再生医療用細胞シートの開発にも活用できると期待されている。
これらのナノスケール生体機能膜の創製とバイオデバイスへの応用をテーマにした研究は、文科省の「平成20年度私立大学戦略的研究基盤形成支援事業」に採択され、現在、近畿大学生物理工学部のほかに京都大学再生医科学研究所、東京大学大学院工学系研究科、大阪歯科大学歯学部の研究者、株式会社ハイレックスコーポレーション(兵庫県宝塚市)、株式会社MFU(大阪府東大阪市)が共同連携して研究・開発を進めている。
新たに開設される「先進医工学センター」は軽量鉄筋造平屋建て、総床面積1,200平方メートル。レーザー成膜室、成膜準備室、薄膜特性評価室、試料作製室などナノスケールアパタイトの製造と医療分野などへの応用を本格的に研究するための最新設備を集中配置している。また、同センターには専門研究員が常駐し、同研究の専門研究者と協力して研究を進める計画だ。ナノスケールアパタイトに関する最先端の設備と研究者が集結することになる。
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