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若いうちにしかできないことをやりなさい―─若者を前に、大人はよくこういいます。おそらく自らを振り返って、それができなかった反省を込めて諭すのでしょう。でも、どうすればできるのかは教えてくれません。引き合いに出される海外旅行にしても、費用負担の重さを考えると、「そういわれても…」と、多くの若者は躊躇してしまうことでしょう。必要なのは、海外旅行に行くことではなく、費用を捻出してでも海外に行きたいと思える目的ではないでしょうか。
専門学校の写真科の学生は、写真に何らかの魅力を感じて入学してきているはずです。その魅力が、長坂先生がいう「レンズの向こう側の世界に自分の心を写す」ことだとすれば、心が跳ね返って写し出される被写体を求めて旅に出るのは必然。そこに目的が見いだせます。しかし半年。3年制のフォトフィールドワークゼミで課される旅は180日間にもおよびます。
少し大げさかもしれないけれど、「獅子はわが子を千尋の谷に突き落とす」―─そんな言い伝えが思い浮かびました。もちろん、リスクマネジメントには細心の注意を払っているとのことでしたが、日本にいれば何不自由なく過ごせるのに、思い通りに言葉も通じない場所に放り出された(?)学生たちは、何を思い、そして惑い、半年間を送るのでしょうか。
どこで何を撮影するかも学生に委ねられます。場合によっては撮影許可も取りつけなければなりません。期間中、参加した学生たちは、フォトジャーナリストと何ら変わらない活動をするわけです。
海外フィールドワークの費用は約160万円。半年間にわたるこの活動の費用対効果の答えは、数年後に、写真家となった彼らが出してくれることでしょう。
■日本写真芸術専門学校
http://www.npi.ac.jp/
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