ドリコムアイ.net…高校生の進路と教育を考えるWebマガジン
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第17回 vol.2

2010-05-24UP

スポーツ栄養コース〔栄養士科〕
(後編)


東京健康科学専門学校
(東京都品川区)

第22回 野生動物保護専攻
vol.1 前編

vol.2 後編

第21回 醸造発酵コース
vol.1 前編

vol.2 後編

第20回 幼稚園教諭・保育士養成科
vol.1 前編

vol.2 後編

第19回 建築監督科
vol.1 前編

vol.2 後編

第18回 音楽総合アカデミー学科
vol.1 前編

vol.2 後編

第17回 スポーツ栄養コース(栄養士科)
vol.1 前編

vol.2 後編

第16回 特殊造型専攻(メイク学科)
vol.1 前編

vol.2 後編

第15回 国際ホテル学科
vol.1 前編

vol.2 後編

第14回 環境・バイオ科
vol.1 前編

vol.2 後編

第13回 ドッグトレーナー学科
vol.1 前編

vol.2 後編

第12回 鉄道交通ビジネスコース
vol.1 前編
vol.2 後編

第11回 製菓・カフェ経営科
vol.1 前編
vol.2 後編

第10回 薬業科
vol.1 前編
vol.2 後編

第9回 1級自動車エンジニア科
vol.1 前編
vol.2 後編


『キーワードで探る専門学校のカリキュラム』(全20回)
雑誌「ドリコムアイ」に掲載された記事をPDFファイルでご覧いただけます。

 全国から入学者を集める東京の専門学校にスポットをあて、教職員インタビューを通じてそのカキュラムに迫ります。

 今回は運動系の専門学校として知られる東京健康科学専門学校(東京・品川区)の栄養士科スポーツ栄養コースを訪ね、永井猛本部長と専任講師の白砂智恵美先生にお話を聞いています。

――健康運動実践指導者試験の合格率は?

永井 2010年に行われた試験の合格率が94.7%。全国平均は例年70%前後ですから、養成校ならではの実績といえるのではないでしょうか。試験前には放課後などを使って試験対策指導なども行っています。

――栄養士と健康運動指導者の両資格を持つことで、どんな進路が開けるとお考えですか。

白砂 健康の3大要素といわれる「運動」「栄養」「休養」のうち、2つの要素の専門家として社会的に認められる資格をもつわけですから、就職先の幅も広がります。

 栄養士として病院や福祉施設、集団給食施設に就職する学生もいれば、健康運動実践指導者の資格を生かしてスポーツクラブをめざす学生もいます。どちらも健康というキーワードでつながった資格ですから、就職に有利に働くケースが少なくないようです。

 運動ばかりでなく、食事についてのアドバイスもできるとなれば、運動指導者としての評価も高まります。その逆も同様で、適切な運動指導ができる栄養士は、医療や教育界で期待される職能だと思います。

 スポーツ栄養コースの卒業生は、健康へのアプローチの幅が広い分、経験を積んだ後で、新しい職域を開拓することもできると思います。その延長線上に、スポーツ栄養士などの仕事があるのではないでしょうか。


▲栄養士科 永井 猛 本部長(写真右)、白砂 智恵美 先生

――管理栄養士をめざす人もいるのではないですか。

白砂 とくに医療や教育分野の栄養士は、単に食の専門家というばかりでなく、医療スタッフとして、あるいは教育者としての役割が期待されるようになり、管理栄養士の資格が不可欠になりつつあります。

 管理栄養士は、これから栄養士をめざす人に、ぜひ視野に入れておいてもらいたい資格です。スポーツ栄養コースを含む栄養士科を卒業して、栄養士として3年以上の実務経験を積むと、その国家試験受験資格を得ることができます。東京健康科学専門学校では、卒業生を対象にした「管理栄養士試験受験対策講座」を開いて、資格取得を支援しています。

 また、卒業と同時に、大学の管理栄養士課程の3年次に編入学する道もあって、毎年、複数の学生が大学編入を果たしています。

■ Reporter's NOTE

 厚生労働大臣の指定を受けた栄養士養成施設は、全国に272校あります(2010年3月現在)。栄養士国家試験は1991年を最後に廃止されたので、いまでは、これらの学校を卒業することが、栄養士になる唯一のルートです。いずれも昼間部で、卒業と同時に栄養士免許が与えられることに変わりはありません。ただし、管理栄養士国家試験を受ける際に求められる実務経験年数が、修業年限によって異なります。2年制であれば3年、3年制なら2年、4年制は1年の経験が必要で、特に管理栄養士養成施設として認められた4年制の学校は、実務経験は必要ありません。

 2002年の栄養士法改正に対応した管理栄養士国家試験がスタートして以降の合格率は、受験者が3万人を超えた初年(2005年)を除いて、30%前後で推移しています。受験者数23,744人の2009年の合格率は28.9%でした。うち、栄養士養成施設を卒業後に実務を経て受験した者の合格率は7.5%。相当に難関です。一方の管理栄養士養成施設の新卒者のそれは34.7〜98.6%と、学校による開きが顕著です。管理栄養士をめざして専門学校から大学に編入する場合は、国家試験合格率も含めて検討した方がいいでしょう。

「食べること、料理することが好きだから」は、かつて栄養士科に通う多くの学生から聞かれた進学理由です。決して栄養士の仕事の本質に迫るものではないけれど、間近に迫った進学を前に、自分に問いかけて見つけ出した理由だったのだと思います。一歩先に進むには、十分に筋の通った理由でした。

 管理栄養士が登録制から免許制に変わり、特に大学でその養成課程の開設が相次ぎ、管理栄養士の社会的地位は、確かに上がりました。法律が定義するその役割は、次の通りです。「傷病者に対する療養のため必要な栄養の指導」「身体の状況、栄養状態等に応じた〜健康の保持増進のための栄養の指導」「特別の配慮を必要とする〜栄養改善上必要な指導」……食べたり料理したりは、いまでも進学理由として通用するのでしょうか。

 今回取材したスポーツ栄養コースは、2年制の専門学校です。栄養士に加えて取得をめざす健康運動実践指導者が卒業後の進路の可能性を広げ、その分だけ、進学や将来に向けた十代の試行錯誤を許してくれているように感じました。



■東京健康科学専門学校
http://www.touken.ac.jp/